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狩猟初心者が罠捕獲技術講習を受けたらイノシシ捕れた

狩猟初心者のなすとと(@_nastoto)です。

  • 単独猟(銃・罠)
  • 都市部住み非農家
  • 猟犬なし

での、狩猟を楽しむ方法を探っています。

狩猟免許を取ったものの、身近に経験者がいないと、実際に猟にでて猟果をあげるにはハードルが高いものです。

僕も身近に猟をやる知りあいがいませんでした。猟についての知識といえば本やネットでみた程度。

とまかーか
狩猟初心者が一人でやったところで獲物なんて獲れるの?

なすとと
本やYoutubeで勉強してはいるんだけど、正直やって見ないとわかんないとこだらけ…

でも、そんなわたしたちペーパーハンターにも、学びの場がありました!

自治体が開いている鳥獣の捕獲技術講習やハンター育成講習です。

僕も講習で罠猟での捕獲技術について学び、猟場を探して罠を仕掛けてみたところ、なんと設置初回にしてイノシシを獲ることができました!

狩猟初心者が講習で学んで役立ったこと、実践したことをまとめてみました。

目次

罠猟てどんな方法


罠猟とは様々な仕組みの罠を使って、動物を生け捕りにする猟法です。

大きく分けて2種類の罠があります。

  • 箱罠
  • くくり罠

箱罠は、エサで引き寄せた動物を金属オリ型の罠に閉じ込めて生け捕りにします。シカ・イノシシなど大型哺乳類用のものだと、重力が数百キロ、価格も数万円します。ずっと置かせてもらえる場所も必要です。

くくり罠は、動物の通り道にセットしワイヤーで足をくくって生け捕りにします。1セット5千円程度。箱罠にくらべて安価で持ち運び・設置・撤去も簡単。

狩猟初心者はまずくくり罠から始めてみましょう。

この記事では、くくり罠を使って、シカ・イノシシなどの大型哺乳類の捕獲技術について説明していきます。

くくり罠のポイント


くくり罠でシカ・イノシシを捕えるためには押さえるべきポイントは大きく2つです。

  • シカ・イノシシ痕跡が濃い場所をみつける
  • 罠をバレないよう設置してふませる

いたってシンプルですが、広い山林でシカ・イノシシの通り道を見きわめ、小さな一歩をピンポイントでふませるのはなかなか簡単ではありません。

猟師ごとに罠の種類や仕掛け方、エサを使うかどうかなど、狩猟哲学も人それぞれ。数ある道具・方法から色々ためしてみて、自分なりの成功法を見つけていくのも罠猟の楽しみの1つといえます。

ちかごろテレビや書籍でも目にする、罠専門の猟師である『罠師』さんも全国にいらっしゃいます。片桐邦雄さんや千松信也さんは有名ですよね。僕も著書を読んで勉強しています。とてもストイックな方々で、週末猟師のわたしにはとてもマネできませんが…。

くくり罠を設置する場所の探し方


くくり罠を仕掛ける前に、森でシカ・イノシシがいつも使っている通り道『けもの道』を探さなければいけません。

大型哺乳類は、やみくもに森林内を行き来するのではなく、それなりにコースを決めて移動する。動物はそれぞれの習性によって、エサをとる場所や水を飲む場所などか決まっている。

引用: wikipedia『けもの道』

『段取り八分』といいますが、まずは罠を設置する前に、シカ・イノシシの出没が色濃い場所を見つけることが先決です。

とはいえ、狩猟初心者には広い山林の中で、どれがけもの道や足あとなのが判断するのなかなかむずかしいものです。

以下、狩猟初心者の僕がけもの道を探すときに気をつけていることです。

  • 沢や水場ぞいの地面で足あとを探す
  • 足のふみ場の少ないところを歩いてみる
  • フンを探す

くわしく見ていきましょう。

沢ぞいの地面で足跡を探す

シカ・イノシシは水を飲んだり、ぬたうち(泥遊び)をするために水場にやってきます。

森の中の落ち葉や木の枝におおわれた地面では、どれが足あとなのか狩猟初心者にはなかなか見えてきません。一方、沢ぞいの砂利や泥の地面にはくっきり足あとが残ります

まず、沢沿いの目立つ足跡をたどって、森の中へ続いていくけもの道を探します。

足の踏み場の少ないところを歩いてみる

フラットに近い地面で、広く障害物の少ない歩きやすい場所は、足の踏み場を制限されるものがないためけもの道が分かりにくいです。

一方、急斜面やヤブ・倒木などの障害物が多い場所だと通れるところが限られてきます。

自分自身が歩きやすい場所を選んで歩いていたら、そこが自然とけもの道と重なっている可能性が高いです。そこから足場のよい場所へ続いていく道を探します。

フンを探す

森の中の地面をよくみながら歩いていると様々なフンを見つけることができます。

とくに、シカのフンはドングリほどの大きさのものがポロポロと散らばっていて分かりやすいです。

フンが多い場所はよくけものが通っている証です。フンが乾燥しておらずツヤツヤしていたら、まだ通ってまもないことが分かります。フンがよく落ちている道筋を探します。

けもの道やけものの痕跡が濃い場所を絞ったらいよいよくくり罠の設置です。

後で紹介するトレイルカメラがあれば、シカ・イノシシがほんとうに通っているか確実にチェックできるので1台持っていて損はないでしょう。

くくり罠をけもの道に設置する


くくり罠を設置する場所を決めたら、けもの道の上に仕掛けます。わたしは、通称「べんとう箱」と呼ばれる踏み上げ式のくくり罠を使用しています。設置が簡単で安全性も高いのが特徴です。

手順としては以下のとおりです。

  • 見えないようくくり罠を設置
  • 設置後の環境を整える
  • 鳥獣捕獲用の標識を掲出する

くわしく見ていきましょう。

くくり罠をけもの道に設置する

けもの道の上に数センチ穴を掘って罠を設置します。掘った土は表土と下層の土をわけておき、埋めるときは同じように土を戻しましょう。くくり罠本体はもちろん、バネやワイヤー部分も土や木の葉を使って隠します。

罠の上に大きな石や葉っぱをかぶせると、くくり罠がうまく動作しなかったり、掛かりが甘くなります。なるべく細かく乾いた土や葉っぱで隠すようにしましょう。

とにかく、大事なポイントは金属やプラスチックの人工物をみせないように罠を完全に隠すことです。

設置後の環境を整える

けもの道に罠を設置した後、周辺の地面の状態とくらべて違和感がないか確かめます。罠の周りだけ土壌がむき出しになっていないか、地面が段差になっていないか、など。

違和感があるようなら、周辺の地面と馴染むように地面を整えます。罠を埋めた場所だけでなく、前後の地面を調整するのもアリです。自分でもどこに埋めたのか分くなるくらい違和感を消しましょう。

シカ・イノシシが石や木を踏みたがらない習性を利用し、罠をピンポイントで踏ませるように障害物を置いて完成です。

鳥獣捕獲用の標識を掲出する

罠の設置が完了したら、ワイヤーを結びつけた木(根付け)に鳥獣捕獲用の標識をむすびつけます。罠1基につき1枚の標識が必要です。

標識に記載する内容は以下のとおり。

  • 氏名
  • 住所
  • 電話番号
  • 登録年度
  • 許可番号
  • 許可権者
  • 捕獲目的
  • 捕獲対象

これをビニールテープなどで木にくくりつけておきます。蛍光色のテープを使うと目立つ目印になるので、あとから設置場所を探しやすくなります。

設置した罠を見まわる


罠を設置しているあいだは原則毎日見まわりをします。もし、捕獲してはいけない動物や、他人の飼い犬などがかかって死なせてしまうと大きな問題につながります。

この見回りが、時間が限られる週末猟師のサラリーマンにはなかなか難しいところです。

でも、くくり罠は設置する場所さえ事前に決めておけば、設置作業は15分〜程度でできます。

なので、見まわりができる時だけ設置、できない時は撤退、のサイクルをまわせば猟はできます。実際、僕はこの方法でやっていますし、捕獲もできています。

捕獲率をあげるための便利グッズ


経験を積んだ罠師は、足跡やけもの道の様子など現場の状況を見ただけで、どこに罠をかけたら明日には獲れているか分かるらしいです。

でも、狩猟初心者の僕たちはそう簡単にもいかないので、使えるものは使ってまずは成果を上げていきましょう。

トレイルカメラ

赤外線センサーで熱を発生する動くものを感知し自動撮影をします。夜間の暗闇の中でも赤外線でくっきり撮影してくれます。

これは狩猟初心者にとって、かなり強力な武器になります。はっきり言ってめちゃくちゃ便利。ぜひ1台はあったほうがよいです。

僕の使い方の手順は

  • けもの道やけもの通りそうな場所をさがす
  • 近くの木にカメラをセット
  • 数日後に回収して画像確認
  • けものが写っていたら、時間帯や歩いてくる方向や足の踏み位置などをチェック

という使い方をしています。

最新の機種だと画像を携帯に送信してくれたりするみたいですが、月々の運用コストがかかります。まずは、安価なトレイルカメラでも十分役立ちますよ。

米ぬか・ヘイキューブ

シカ・イノシシを引き寄せるするためのエサです。

ヘイキューブは牧草をキューブ状に固めたようなもので、シカに有効です。

米ぬかはシカ・イノシシどちらにも効果があります。クマを引き寄せることもあるので、クマの足跡を見つけたら置くのをやめましょう。

「シカ・イノシシの痕跡はあるけど、本当にいるのかわからない。」というときには、けもの道にエサを置き、トレイルカメラを設置してけものの存在を確かめて見るのがよいです。

まとめ

僕は講習で学んだことを実践したら、なんと1回目にしてイノシシが獲れてしまいました。

とはいえ、狩猟初心者には狩猟免許をとったあと、実際に猟で成果をあげるまでが大変です。とくに猟について教えてくれる人が身近にいなければなおさらですよね。

そんな時は、近くの自治体で鳥獣害対策についての講習が開催されていないか調べて見てください。

そして、活用できるツールをどんどん活用いきましょう。実際、最近では鳥獣捕獲にドローンやIoTの活用も増えてきています。新しい猟のやり方もこれからどんどん出てくるかもしれませんね。

あとは、出来るだけ山に入り、トライ&エラーの繰り返しです。

僕自身やっと初めての猟果をあげれたばかりなので、これから色んな方法を試して、効果のある方法をブログでも紹介していこうと思います。

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