釣り大好き、なすとと(@_nastoto)です。
冬の淡水釣りといえばワカサギ釣りです。
ワカサギは冬〜春先に産卵期を迎えます。この時期は大群で河川を遡って産卵するのです。
琵琶湖では産卵期にワカサギをタモ網ですくって捕獲できるとのこと。冬の琵琶湖にワカサギすくいに行ってきました。
ワカサギとは
ワカサギは北海道から本州の内湾や湖、河川に生息。体長は成魚で15cmほどの小型の魚です。
ワカサギを「公魚」と書くのは江戸時代に霞ヶ浦や北浦のワカサギが、年貢として将軍家に献上されていた「公儀御用の魚」であったことに由来しています。
ワカサギは琵琶湖においては、もともと生息していた在来種ではなく、国内の他の湖から移植されてきました。
ワカサギが琵琶湖で多く水揚げされるようになってきたのはここ20年ほどのこと。ワカサギの漁場としてはまだ新しい場所です。今では、コアユについで琵琶湖で2番目に多く獲れる魚になっています。
ワカサギは琵琶湖においては普段は沖の水深が深い場所に生息しています。ワカサギを岸沿いで捕獲できるチャンスは冬から春にかけての産卵期がベスト。
ワカサギのすくい方
琵琶湖でワカサギをすくう方法はいたってシンプルです。
具体的な方法は、
- 湖岸の浅瀬を歩いてワカサギを探す
- タモ網ですくう
たったそれだけです。
時間帯と場所については、
- 12月末〜3月
- 日没後
- 琵琶湖・湖北の湖岸浅瀬
冬場でもある程度気温が冷え込まないと浅瀬まで上がってこないようです。また、波風があるとき、雨天は湖面がゆらいでワカサギを見つけられません。ベタ凪の条件がベストです。
ワカサギすくいに必要な道具
ヒザ丈の長靴またはウェーダー
浅瀬に上がってくるワカサギを狙うため湖岸の浅瀬に入ることになります。スネ丈程度の水深を歩くのでヒザ丈の長靴があれば十分ですがウェーダーがあればより安心です。
手持ちのタモ網
ワカサギは10~15cmほどの小さな魚なので、目の細かい網がよいです。持ち手が長いほうが距離をとって狙えます。浅瀬でのワカサギすくいでは網が傷みやすいので、フレームが補強されているものがオススメです。
ヘッドライト・ペンライト
深夜のワカサギすくいは湖面を照らして小さな魚影を探さないといけません。明るければ明るいほど魚影は見つけやすいです。光量は捕獲量にダイレクトに影響します。できるだけ、明るく広範囲に照らせるものを用意しましょう。+片手にペンライトがあれば光量的には申し分なしです。
ウエストクリール
捕まえたワカサギを入れておくビク。捕獲中はタモ網を振るうので、なるべく両手がフリーにできるようにウエストバック・ショルダータイプのものがオススメです。
バラクラバ(目出し帽)
ワカサギすくいは冬の深夜に行うため、防寒対策はしっかりしておくほうがよいです。真冬の湖北は降雪も多いので、温かくしていきましょう。
実際に琵琶湖でのワカサギすくいにチャレンジしてみます。
【体験談】ワカサギすくいに琵琶湖へ行ってきた
2月上旬にワカサギを捕りに琵琶湖へいってきました。
湖西の琵琶湖大橋より北側で浅瀬が続くエントリーしやすいポイントをgoogle map で探します。
夜は23時、現地に到着。
ウェーダーを履きヘッドライト装着。タモ網を持って準備完了。
岸辺から歩いて琵琶湖にエントリー。スネ丈程度の深さをじゃぶじゃぶと湖岸と平行に歩きます。
やがて、ヘッドライトで照らされる光の中に小さな黒い影が。
ワカサギです。大群でいるというよりはチラホラと数匹ずつ程度ばらけて視界に入ります。
そっとワカサギに網を近づけても意外と逃げないので、自ら泳いで網の中に入ってくれるのを待つ感じ。「そっと近づけて、魚が網の上に乗ったらすくう」、いわば金魚すくいと同じ感覚です。
普段、店などでよく見かけるワカサギより体長が大きいです。大きいものは15cmほどはあるでしょうか。
背中は茶色がかった濃いグレーでキラキラ銀色に輝いていてキレイです。
それから湖岸沿いワカサギを探しながら何度か往復します。
1度歩くと当分の間、ワカサギは散ってしまうので
- 浅瀬を岸と平行に歩く
- ある程度歩いたら岸に上がってスタートポイントに戻る
- しばし休憩
のローテーションが良いかと。
時間をおけばワカサギたちはまた接岸していますが、やはり警戒心が強まってきてるように感じます。できるだけ、最初の1回に集中して狙いましょう。
1回目が終わったら、インターバルを取ってワカサギが戻ってくるのを待ちます。コーヒーやカップ麺でも食べながら暖をとります。
気温が低い冬の夜間はコンロで湯を沸かすより、アウトドア用サーモボトルに熱湯を入れてくるのが手っ取り早くてオススメ。
暗闇の中、スポットで照らされた視界に集中して、小さな魚影を見逃さないようにひたすら歩く。この単純な作業が思いのほか夢中になれます。
1時間ほど湖岸を往復して100匹ほど取れました。待つ釣りと違って、ワカサギを探して歩き続けていると、真冬の深夜にしては体が冷えません。
持ち帰って料理するのが楽しみです。
ワカサギの食べ方
ワカサギの定番料理といえば天ぷらや南蛮漬けです。今回は天ぷらにして食べてみます。
下処理としては、流水でもみ洗いする程度でよいですが、気になる人は以下の処理をしてもよいですね。
- フンを絞り出す
- 塩揉みして洗う
ワカサギを洗ってくれる娘。指で腹をしごいて軽くフンを絞り出しましょう。内臓は苦みも少なく取らなくても問題ありませんが、気になる人はワカサギの下アゴをつまんで、お腹の方にベリっと引っ張れば内臓ごと取れます。刃物いらずで簡単。
ペーパーで水気をとって、天ぷら粉につけて揚げます。
さすが将軍家に献上されていた「公魚」です。安定の美味さ。
普段馴染みのあるサイズより大きいせいか、丸かじりするにはやや頭やホネの硬さを感じるものもあります。
通常の料理サイズより相当大きい15cmほどのワカサギも取れました。シシャモにはおよびませんが、卵が詰まっていて美味。卵はシシャモより細かくホクホクした感じです。
てんぷらも美味ですが、片栗粉だけで素揚げするのもオススメ。
ワカサギの押し寿司なども美味しそうなので、また挑戦してみようと思います。
ワカサギの保存方法
消費できない分は、冷凍保存しましょう。
写真は真空パック機を使って水ごと密封しました。真空パック機は釣りや猟に、なにかと重宝するので1台持っておくと便利。
まとめ
ワカサギすくいは気温や風などの気象条件の影響を強く受けます。特に風があると水面がゆらいでワカサギの姿を見つけるのは大変。釣果も諸条件に左右されます。条件が悪かったときも、何度か通って挑戦してみてください。
網を持って浅瀬を探すだけの手軽な方法でワカサギが捕れるのは楽しいものでした。食べても美味しいので2度楽しめます。
童心に帰って網を手にワカサギすくいを楽しんでみませんか。
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